新潟伊勢丹の「NIIGATA逸品」コーナーでの発信をはじめ、全国で高級
ニットとして知られる五泉のニット。http://www.gosenknit.or.jp/

そのなかでも1955年創業の老舗ながら、高級アパレルの商品や、ニットと
雑貨を組み合わせたオリジナルブランド「プロディガル」http://www.rakuten.co.jp/prodigal/など、
常にアンテナ高く邁進している高橋ニット。https://www.takahashiknit.co.jp/projects

WWA設立時からの会員さんであり、現在では監事(監査役)も務めて下さって
いる高橋晴美さん(高橋ニット専務取締役)のご厚意で、工場見学の機会を頂くことができました。

参加者は、津南町をはじめ、県内各地から集った7名。
全員女性ということもあり、素敵なニットを目の前にキャーキャーワーワー賑やかな私たちのために、社長みずから工場を案内してくださいました。

*ニットの原料になる糸玉です。風合いも様々な糸が沢山使われているそうです。

型紙と型紙に合わせて編まれたニット生地。型紙のデータをコンピューターに読みこみ、その形で出来上がってくる方式と、後から裁断する方式など、製品に合わせて編み方が色々違っているそうです。

工場には1台1千万円もするというハイテク編み機がずらりと並び、生地もデザインも様々な製品が常時500品目から千品目、作られているのだそうです。
その背景には、それだけの製品の工程管理をするシステムがあるわけで、その点にまず敬服をしました。

一台一千万円もするというハイテク編み機。このような機械が何十台も並んで一斉に動いてました

紐を編む機械。ニット製品に合わせて紐も編んでいるそうです。

その一方で、ニットとレースや皮など異素材を縫い合わせたり、ニットの首元を特殊なミシンで縫う作業などは丁寧な手作業で行われており、
ハイテク編み機と人の手の両方が組み合わさって上質な製品が創り出されていることを知りました。

型紙に合せて縫製データを作っているCAD操作室。ここからデータが機械に送られていくそうです

編みあがったパーツを縫製しているところ。ニットとレースなど異素材を丁寧に縫い合わせていました。

オリジナルデザインなどを考える企画室。やはり人が財産なんですね。

また、現場の従業員の方々が作業中にも関わらず「いらっしゃいませ」と言ってくださったのが、とても印象的でした。
「ブランド」は、人によって創られ、維持されていくものなんですね。

以下に参加者からの感想の一部を紹介します。
ぜひご覧になってみてください。

・高橋社長様、高橋専務様お二人から直接お話を拝聴し、貴重な機会でした。
高橋社長のお話で、「ニット産業に関する、多くの関連技術を持つ企業が一箇所に集積している」という特色を聞き、
組合に加盟する企業の数も多く残り、若手の方の継承が続いている産地である、という説明から、単に1社だけではない、地域全体で財産を次世代につなぐ取り組みに感服いたしました。

・「五泉=ニット」のイメージを全国へ、世界へ発信するために、ニット組合さんが全体でブランディングに様々な布石をうっている取り組みが素晴らしいと感じました。
そしてそれが、地域に生活する人々から生まれ、一緒に醸成していくストーリーをお聞きでき、勉強になりました。

・工場のどの現場の皆様も、お仕事の最中にもかかわらず「いらっしゃいませ」と丁寧に迎えてくださり、全社の姿勢が素晴らしいと感じました。

・技術の革新とシステム化をすすめておられる一方で、品質の要する商品や工程においては「手作業」「目視確認」などの重要性もご説明いただき、
製造(つくる工程)と品質の管理を徹底されておられる様子がわかりました。

・工場の中の、どの職人さんも素敵でした。永年、そのお仕事を担当されている、その誇り・自信が感じられました。
WWAでは、今後も「仕事の現場」から学ぶ機会を創っていきたいと思います。