| 出産後の避妊を考える
これまで、たくさんの妊婦さんや母親たちと接してきたなかで、私がぜひ考えて欲しいと思っていることの一つに「出産後の避妊」があります。できちゃった婚、一子離婚、母子家庭、DV、児童虐待は相互に関連していることが多く、性における健康(セクシュアルヘルス)は少子化対策や男女共同参画にもかかわる問題です。そして、なによりも女性が自分の健康を守り、ライフワークバランスを主体的に計画していくためにとても大切なことなのです。
正しく知ることが最初の一歩
避妊といえば日本では、未婚、既婚を問わずコンドームを使うケースが一般的ですが、誤った使い方によって失敗することが多く、なにより男性が装着してくれなければ避妊ができないことが最大の欠点ですよね。そのため、避妊に失敗して人工妊娠中絶を受ける女性も多く、平成15年には全国で31万9,800件もの中絶が実施されています。ただ、コンドームは性感染症の予防のためには有効なので、その点については認識する必要があります。2006年7月3日現在、HIV感染者・患者総数は日本全体で11,251人、新潟県でも83人となっています。子どものいる、いないに関わらず、自分と愛する人を性感染症から守るためには、正しい知識を身につけることが大切です。
心とからだの健康のために
経口避妊薬(ピル)が日本でも認可され、産婦人科を受診して簡単な問診と血圧測定をし、医師の処方箋があれば手に入れることができるようになりました。日本ではまだ欧米のように普及していませんが、女性が自分で主体的に避妊ができるだけではなく、月経を整えるなどの副効用があります。母乳にホルモンが含まれるため、授乳中のお母さんは服用できませんが、健康な女性であればほとんどが服用可能です。また、服用を止めれば半年以内に月経が再来し妊娠可能ですし、胎児への影響もありません。
他にも産後授乳中のお母さんに向く子宮内避妊具(IUD)など、出産後の女性が選択できる避妊法がありますので、ぜひ検討をしてみてください。
また、避妊に限らず、心と身体の健康について気軽に相談出来る「女性のかかりつけ医」として産婦人科医を生涯にわたって活用する習慣をもって頂けたらと思います。
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