良書の会「日本企業は何で食っていくのか」
【日時】2017年8月12日(土曜)10時~
【会場】ながおか市民センター 二階 会議室
【進行】丸山結香さん(WWA理事長)
今回の課題本「日本企業は何で食っていくのか」は、“新書なので(ボリューム的に)比較的読みやすいのではないか”という告知につられて気軽に読み始めてみたものの、読み進めるのがなかなか手ごわい内容でした。課題本は当日までに読んで参加することになっていますが、参加者8名中、最後までたどり着けなかった人が2名、途中の飛ばし読みが1名と、みなさん負荷がかかった様子です。
この本は、著者がまえがきで「東日本大震災が書かせた本だ」と語っているように、東日本大震災を機に、日本の産業構造への問題提起、日本企業の生き残りについてが、データに基づき書かれています。電力生産性、ピザ型グローバリゼーション、複雑性産業など、日本企業が挑むべき6つの突破口について、事例を挙げながら説明してあります。
丸山理事長が進行役となって、話題はそれぞれの感想や印象から繰り広げられました。
- 私たち眠くなってしまうこの本の読みづらさの原因について
- 日本の生産を制約する電力について
- 日本産業の空洞化(ドーナツ型)ではなく、中央部に美味しいトッピングがたくさんのったピザ型の海外展開について
- 複雑性産業って・・・?
- インフラ産業の海外展開は出稼ぎ?
- おとなりの経済大国中国の印象
- 未来の産業を担う子どもの教育はどうあるべきなの?
同じ本を読んでも、人によって印象に残るところや読み方が変わり、それを共有することで課題本を深掘りできるところが、良書の会の面白さです。今回の課題本は、厚さは薄くても負荷がかかりましたが、私たちが普段は考えることのない日本の産業について、俯瞰して見ることができた良書となりました。
また著者の伊丹敬之氏は29年9月から南魚沼市の国際大学の学長に就任されるそうで、タイムリーな話題にご縁を感じました。
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